Twitterのビアン

「同性でもやっぱり淫行になるのかしらね?」
Twitterのビアンであるピエンさんが話しかけてきた。
彼女の友達であるAさんもまたTwitterのビアンであった。二人はビアン同士と言うよりも、同世代の仲のいい友達のような感じでTwitter上で意気投合した。Aさんは中学教師であり、その立場上、カミングアウトできなかった彼女にとって、自分を理解してくれているピエンさんとは良き親友へと発展した。
ある時、そんなAさんからピエンさんは相談を受けた。
「好きな人ができたんだよね・・・」
その相手を聞いてピエンさんは驚いた。あろうことか、一回りも年が違う教え子の女の子を好きになってしまったのである。
相手が男子生徒だったらいいと言うわけではない。教師と生徒の恋愛はタブーだ。しかも同性である。それは絶対に許されないものだったに違いない。
「それはやっぱりだめだよ」とピエンさんは忠告した。自分にそんなことを相談してきた、と言うことは、Aさんは理性では禁断の愛だったことは分かっていて、暴走しそうな自分を誰かに止めてほしかったのだと思う。
ビアンのTwitter
だが、気持ちが止まりきらなかったAさんはついその女の子に過剰な接し方をしてしまった。その結果、女の子が親に相談したことから事が明るみになり、Aさんは懲戒免職になった。Aさんはスキンシップの一環を強調したが、心無い男子生徒により彼女のTwitterがバラされたことで彼女は追い込まれてしまったのである。
「やっぱり彼女はその女の子が成人するまでは待つべきだったよね」
ピエンさんはまるで自分のことのように、Aさんの行為を悔いていた。
懐かしい話だった。
あの時、怖かったことは確かで親にも相談した。だが、悪い気持ちはしなかった。ただ、どうしたら最善なのかわからなかっただけだ。
ピエンさんがAさんと言う架空の人物を作って自分のことを喋っているのはわかっていた。だって、先生が退職した後も、私はずっと彼女の足取りを追っていたのだから。こうしてピエンさんと懇意になったのも偶然ではない。私は改めてピエンさんに告げた。
「先生、お久しぶりです。先日、成人式でした」
フェムリバ
レズの出会い